穿心蓮が白血球の細胞増殖機能の免疫力を高めることが次第に明らかにされましたが、これによってまた様々なことが判明してきています。
免疫の欠陥は、様々な感染による影響の根源となり、AIDS(後天性免疫不全症候群)の原因ともなります。HIVはすべてのウィルスの様に、それ自体では生存することもできず、また再生することもありません。生存するためには、他の細胞を資源として用いる場合のみなのです。
HIVウィルスの主なターゲットとなるヘルパーT細胞は、リンパ節と膵臓に対してHIVへの抗体を生成命令する信号を送り出すものです。
いったん抗体がHIVウィルスを不活性にすると抑止T細胞がさらに抗体を作り出すことをストップさせる科学物質を生成する仕組みとなっています。
HIVウィルスはここで、ヘルパーT細胞にとりつくきます。ヘルパーT細胞の遺伝子作動装置の操作の一部から、ウィルスはHIVウィルスが要求する科学物質をその細胞内に生成させてしまうのです。
HIVがヘルパーT細胞の“作動装置”をのっとることにより、もはやそれはリンパシステムではなくなり、ウィルスの生成工場と化してしまうのです。
このヘルパーT細胞無しの状態に至ると、リンパシステムの他の構成物がHIVに対して抵抗したり、抗体を生成したりするメッセージを受けることが不可能となり、極めて深刻な事態を引き起こすこととなってしまいます。
現在のHIVの治療と問題点
現在のエイズの通常治療法としては、「カクテル」と呼ばれる薬の組み合わせをウィルス抑制と鎮圧に用いられています。主に、「たん白酵素抑制因子物」と呼ばれる調合物を混合したものです。たん白酵素はHIVウィルスが新しいウィルスのパーツの組み立てと再生成に必要となる酵素といえます。
これらは、一時的には効果的な治療となり、血液中のHIVの総量は減少しますが残念なことに、時間と共にウイルスが対抗してきて、さらなる新しい薬の組み合わせが必要となります。
治療薬によってウイルスの多くは排除されますが、わずかなウィルスが生き残り、薬に対する抵抗力を持って感染の再発を繰り返してゆくことになります。
患者はこういった薬を多量に服用しなければならず、1年間に実に100万円を越える高価な出費負担がかさんでゆくことになります。
また危険な面もあります。たとえば糖尿病や高血圧病といったものを助長させてしまったり、あるいは重症に導いたりすることが、「たんぱく酵素抑制因子」を摂取することにより、患者の身にふりかかるのです。
他の治療法もありますが、限られた用いられ方であったり、高度な副作用により、腎結石や骨には機能低下性骨髄を起こしたり、脳や肝臓に毒素を残してしまう結果を引き起こしたりします。よって、良い治療法を今も探し求めてられているのが現状と言えます。
穿心蓮がエイズ研究にもその威力を発揮する日が近づいている
ここで注目されるのは、先ほどの「たん白酵素抑制因子」というものが、自然の植物中に多量に含有されている場合が多い点でしょう。
ハーブ類を伝統的に使用した長い歴史の中で。免疫機構への助長作用があることは多くが語られています。そして、この分野での治療能力の探求が始まっています。HIVの感染に立ち向かう薬としてその効能や安全性の立証が新たな試みと言えるでしょう。
特に近年のバイオテクノロジーの高度な研究により、穿心蓮の抽出物が持つHIVに対する阻止効力の効果があることについて、大いなる見込みが提示されてきはじめたのです。
科学者たちが今や穿心連がAIDSに対抗しうることを信じていることの証でもあります。
細胞が成長したり、再生したりする場合には、忠実に決められたステップを踏み、この過程においては、生物学的なメッセージが細胞の多様な場所へとその機能のスイッチをオンにするために運ばれてゆきます。
HIVウィルスは確実にこのセルメッセンジャーを破滅させてゆき、それらをウィルスの増殖へと利用してしまいます。
科学者たちの実験によりウィルスのコミュニケーション機構を破壊する物質を「穿心蓮」が持っていることがわかってきました。
この「穿心蓮」というハーブの一つの構成物であるアンドログリフォリドは、ウィルスが他の細胞へ移送されることを防ぎ、さらには破壊していたのです。
穿心蓮の主成分であるアンドログリフォリドはたぶんこれを酵素抑制因子を用いて行っていると考えられます。
穿心蓮がウィルスの細胞再成を行うための鍵となる酵素を抑制するのです。
実験結果は、穿心蓮が人のリンパ細胞の再生を抑止することができることを示めしました。そして同時にAZTと共に相乗的にウィルス助長を抑止する働きがあることも示されました。
HIVウィルスが行うことは、細胞分割に関するすべての現象をコントロールする中心的な情報の過程をあやつる酵素を変化させてしまうことにあるといえます。
AIDSに加えて数種の症状、たとえばガン・心臓病・ウィルス感染などがありますが、これらはCDK-1の機能異常が連合されています。
ウィルスは、CDK-1分子に取り付くことにより、機能異常を引き起こさせてしまいます。それは、加隣分解作用と呼ばれるプロセスにおいてであり、これを予防できる薬が、AIDSの過酷さを減少させることができるものと考えることができます。
こうした能力を持つ新しい化合物の一団はチロジンキナーゼ抑制因子と呼ばれています。これらの類は、実にアンドログラフォリド(穿心蓮の含有物)を含んでいるのです。
アメリカ国立ガン研究所の共同研究者は、穿心蓮が同時にHIV毒素が細胞に与える影響を阻止できることを示してもいます。
エイズに対する穿心蓮の効用ははたして本物となりうるのか
穿心蓮の効用のメカニズムの仮説としては、細胞死のプログラムや、アポトーシス(細胞自殺機序)を減少させることにあるとみられています。
HIVウィルスは、非感染の免疫細胞に対して自殺シグナルを発生させているのかもしれません。このことは、大量の免疫細胞がHIV感染によって破壊されることにより説明でき、それはウィルスの存在の総量よりはるかに大量であるのです。
北京にある漢方薬のチャイナアカデミーの研究者が、行った実験の中で、穿心蓮がHIV再生成に対して抑止効果のある一種のハーブであることを述べています。そして特に白血病細胞については、アンドログリフォリドが敏感に反応して効果が大であることが証明されました。